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    • 2019.05.01 Wednesday
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    綾辻行人と有栖川有栖のミステリ・ジョッキー(1)(綾辻行人・有栖川有栖著)

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      JUGEMテーマ:ミステリ
       
      有栖川:「(前略)マジックの原理をちょっと借りてくるにしても、それを小説に使うときには相応のアイディアを足さないといけない。(中略)かつ、その謎が解けるようにしなければいけない。」

      綾辻:「やっぱりポイントは、「完璧に見えるロジック」なんですよ。(中略)小説という表現形式のなかでの、すこぶるレトリカルなロジックによる、言ってみれば推理小説的証明。」



      レコード


      ご両名のファンだというに実は読んでなかった、こちらの本。
      内容は、綾辻行人先生と有栖川有栖先生が、本格ミステリについておしゃべりして、毎回のテーマに沿ったオススメの一本、短篇掌編を紹介するといったものです。
      ラジオのディスクジョッキーのイメージで創られたこの形態は、『ハローエブリバデーみんなノッてるかーい』といった感じで、全体的にライトです。
      ですがとってもディープです。
      誰にも負けないミステリ愛をびしびしと感じます。

      収録されているのは、
      『技師の親指』/コナン・ドイル、『赤い部屋』/江戸川乱歩、
      『恐怖』/竹本健治『開いた窓』/江坂遊、『踊る細胞』/江坂遊、『残されていた文字』/井上雅彦、
      『新透明人間』/ディスクン・カー、『ヨギ ガンジーの予言』/泡坂妻夫、
      『黒い九月の手』/南條範夫、『ガラスの丸天井付き時計の冒険』/エラリー・クイーン、
      です。

      個人的お気に入りは、『赤い部屋』、『残されていた文字』です。
      『赤い部屋』はオチが好きです。おおよそ現実的でなく、幻想的で、でもラスト数行で戻されて、読み終わったあと、『ああ……』という目が覚めた心地になります。
      『残されていた文字』は、事前に有栖川先生がおっしゃってたとおりになりました。ほんまうまいわ、とまじものの驚喜を味わいました。見事にきれいに騙されました。どうやら僕は人類だったようです(笑)
      これを紹介&オススメするときのわくわく感、読んだ後ならよくわかります。
      (とは別に、ちょっと切ない側面もあるののかなと思ったり。きっとこの残されていた文字が紡ぐのは、奥さん(恋人?)には助かってほしいって願いから生まれた作品だと思うので)
      『ヨギ ガンジーの予言』は、本筋のトリックも面白いんですが、最初の砂浜でのマジックの種明かしに笑いました。
      『黒い九月の手』は、ミステリというより頭の体操のような。


      通常にセレクト短篇集ではなく、トークもありなのでかなりのお得感な一冊でした。
      次の2巻も読みます(๑•̀ㅁ•́๑)✧

      文房具56話(著・串田孫一)

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        JUGEMテーマ:オススメの本
         
        『道具の素晴らしいものがこうしてあれば、なんでも使えればそれでいいという気持でいられなくなるのも当然のように思われる。それは単なる贅沢ではなしに、芸術に対する烈しい執着だろう。』

        『(前略)すると机の上の筆立が綺麗な色に光っている。この美しさが甫めて今朝見えたというのは、一体どういうことだろう』
        『その置場所も殆ど変えず、天気がよければ朝ごとに筆立に陽が射して、同じように緑の光を見せていた筈なのに、どうしてまた突然気が付いて感動したのだろう。』


        えんぴつ


        色んな本を読んでみようフェア(語弊あり)継続中です。
        今回はジャンルで言えば随筆集……随想集……エッセイ、になるのでしょうか。

        何故この本を、と問われれば解答は単純です。
        “文房具が好きだから”。

        なので、作者の串田孫一先生は、初めましてな作家さんです。
        多才な方だったようで、大学の先生のあと、ラジオのパーソナリティ、画家、小説や随筆や山岳文学の作家、哲学者や翻訳家の顔もあったようそうです。かっこいい。
         
        そんな串田先生の、溢れる文房具愛を詰め込んだ今作、
        全部読んだ私の心に残したものは、『共感』でした。
        ……恐れ多いですが。(・ω・;)


        このエッセイは、『月刊事務用品』という雑誌に1970年1月号〜1973年12月号から掲載され、本が出るたびに4つずつエピソードが追加され、最終的に56話になったそうです。
        全体的に昭和初期、特に戦前戦後の串田先生の徒然なるままが読めます。
        ですので、現代ではあまり馴染みの無い文房具も出てきます。
        たとえば吸い取り紙(万年筆(萬年筆と記述されています)で書いた文字のインクを吸い取るもの。街中で配られるチラシがこれに印刷された時代もあったそうな)、
        束見本(書物の厚みの見本。……文房具?)、
        貝光(書き損じたインキの文字を小刀で削ったあと、よく擦って紙の毛羽立ちを抑える)、
        謄写版(版画に使うアレ。謄写版原紙という薄い紙を使う)、
        ぶんまわし(=コンパス)、
        状差……はどうでしょうか。モノとしては壁にかけるレターポケットみたいなのっぽいです。
        何これ? になるたびに、グーグル先生のお世話になりました。
        そして古い言い回しや漢字が多くて、それらが出るたびにiPhoneの手書き文字機能を使って調べたり。
        『亦(また)』『屡(しばしば)』『続飯(そくい。お米の糊)』『穿鑿(=詮索)』……なかなか時間がかかりましたが、それもまた楽しかったり。

        そんなプチ苦労が伴う読書でしたが、やっぱり生まれたのは『共感』でした。
        たとえばひとつめ、『帳面』。ノートのことです。
        この回では、愛用していた縦罫の帳面が廃盤になってしまい、それに代わるものを探したけれど見つからず、日本の文字は縦書きなのに何故ーーと不満をもらしています。
        そして、『と同時に物は豊富でありながら、本当に欲しいものの買えない時代だとも思う。』という一文で締めています。
        これには、「わかるわかるー!」と文面に向かって思わず言いました。
        私も文房具が好きで、並々ならぬ……ほどではなくとも、人並みに好みはあります。
        昔、小説を綴るのに使っていた無印良品の再生紙ノート(横罫・太/80円)が廃盤になったときは辛かった……。(˚ ;⌓: )
        あれに代わるものが無くて、ノートに書くことは何となく遠ざかりました。
        (かと思いきや、思いついてざくざく書くときはルーズリーフやら藁半紙のプリント裏やら何でも使いました)

        セロハンテープが万能過ぎて真の用途がわからないと言ったり、
        何でも手帳に書く癖がついて、書いたことを確認するのを忘れること、もし落としでもしたら停電に遭ったようになるのではと憂えたり、
        便箋や封筒について、手紙をもらうと嬉しいと言いながら『速達料金の値上がり』で〆たり、
        消しゴムはいじめやすい、筆入れは気の毒だ、
        備忘録は必要だがそのために日記帳は少々立派すぎる……など。
        思わず笑ってしまうくらい、『わかる』&『あるある』なのです。

        時代が変わっても、また串田先生のように立派な人でも、考えることは大体同じなんだなーと思いました。
        特に、『鉛筆削りが電動のものができたけれど、仕事柄、鉛筆を削るときくらいは一息入れたい。そういう間こそなかなかいいことを思いつくのである』ーーというのが、ちょっと身に覚えがあって面白かったです。

        この本を読んだら、兼ねてより欲しかった萬年筆の、購入をちょっとまじに検討しています。
        ペン先同士をくっつけてインキを分けてもらう、『インキの輸血』とか、ロマンが詰まってると思います!

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